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2021.04.12

毎日の「ごはん」を幸せに味わう~10秒でできるWell-being習慣

4/10オンラインイベント「コロナ禍の出会い・生き方・働き方を語ろう!~モデファシトーク Vol.6~」
スピーカー:前野マドカさん、モデレーター:ナオ(大司奈緒さん)/ナヨ(小宮沢奈代)、総合司会:河原あずささん/西村創一朗さん

 

最近は在宅勤務などで家にいる時間が多くなり、「おうちごはん」に飽きてきたという方も多いのではないでしょうか?

「食」との新しい出会いや変化が少なくなっている今、毎日のごはんから「もう少し幸せになる」味わい方を、ご夫婦で「幸福学」を研究されている前野マドカさんに教えていただきました。
みなさんの明日の朝ごはんがきっと楽しみになるはずです。

想い出と毎日の食事で感じられる幸せ

マドカ:私は慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科付属SDM研究所で研究員をしています。幸せの研究でわかったことをプログラム化したり、書籍にしたりして、どうしたら少しでも日々の自分の状態をよりよくしていき、幸せをより多く感じられるようになるか、というエッセンスをみなさんにお届けしています。

ナヨ:食にまつわることで、マドカさんが幸せを感じたエピソードはありますか?

マドカ:私たちは日々、食べることでこの自分の身体を作っています。この大事な時間をどう味わうか。私はそもそもごはんの炊ける香りや、コーヒー豆を挽いた時に広がる香りを嗅ぐだけで幸せを感じるんです。その瞬間を味わっているというか。そういう小さなことがたくさんあります。あとはやっぱり昔、両親や妹と家族で一緒に食卓を囲んでいた時のことですね。いつもキッチンの一番近くに母が座っていて、その隣に妹がいて。子どものころの食卓は大事な想い出としてありますね。

ナヨ:ご飯の炊ける香りって毎日嗅いでいる人は多いと思うのですが、そこに幸せを感じるとか、マドカさんは日々の小さな幸せに気づくのがとてもうまいですよね。

マドカ:そうですね、もう習慣のようにそれにキャッチしています。私はこれが好き、うれしいというのをよく知ってるということなんですが、たぶんみなさんも本当はわかっているけど、それを改めて意識しないで、無意識に生活されているんだと思います。

食べることで生まれる「つながりと感謝」

ナオ:ちなみに幸福学の研究で、食べるとかお酒を飲むことで幸せになるよというエビデンスやデータなどはあるんでしょうか?

マドカ:私たちは「幸福度調査」を行っています。これは今の心の状態を知るための心の健康診断みたいなものです。3年ぐらい前に大手町でビジネスパーソン向けに、前半5回、後半5回の内容が全く同じワークショップを行なったことがあります。これは後半だけ最初からお酒や他の飲み物、それからおつまみを食べながらやったのですが、圧倒的に後半の方が幸福度が高かったんです。ランダムに募集をしたので来てくださった方は前半と後半で違う方なのですが、圧倒的な差が出たというエビデンスはありますね。

ナオ:あまり「学び」とはあまり関係がないのかなと思ってたのですが・・・

マドカ:私たちが調査した感覚だと、どちらも本質的な質問をしていくことでWell-beingになるプログラムなので、どちらも幸福度は上がってはいます。ただ、お酒を飲んだりおつまみを食べながらだと、よりリラックスするので自己開示ができます。一緒のチームでワークをする人たちともよりチーム感や一体感、親近感が出て自分を出せたということですね。だから前半と後半どちらも楽しかったと言ってくださるんですが、たぶん自己開示などがより後半の方ができたからなんだと思います。

ナオ:同じ釜の飯を食うという言葉がありますけれど、一緒に食べることで自己開示して幸福度を上げるというプロセスもあるんですね。

マドカ:それは私たちの研究の幸福学で「幸せの4因子」というものがあるのですが、そのうちの第2因子が「つながりと感謝」なんです。「ここで評価されてこんなに楽しいのはみんながいてくれるからなんだ」と思うと、そこでまた感謝の気持ちが出でてくるので、これは理にかなっている想像した通りの結果が出たということなんです。

10秒でできる幸せに「ごはん」を味わう方法

ナオ:マドカさんが食べるってことに対して習慣的に行っていることありますか?

マドカ:祖父が浄土真宗のお坊さんだったのですが、食べる前に「いただきます」って言わないとごはんを食べさせてもらえなかったんですが、手を合わせるってことで感謝の気持ちや自分が落ち着いていることに気が付きました。これをすることで子ども心に「これを作ってくれる人がいる。ここに来るまでにたくさんの人の手を通っている。ありがたいな」と思いながら食べるようになっていました。
でも大人になると、忙しくてただ無意識に口に入れるということにならざるを得ないが時あるますよね。朝か夜どちらでもいいのですが、箸を持った時に10秒間だけ感謝の気持ちを思いながら「いただきます」って言うと本当に心も落ち着きますし、ありがたいなと思って食事をいただけるんですね。
目の前の食事がたとえコンビニで買ってきたものでも10秒間感謝するだけで、自分が知ってる人が作ったわけでもないけれども、これを食べてくれる人のためにと思って誰かが作ってくれたもの、だからそれをありがたくいただくという気持ちを持つことで、心が豊かになり落ち着くので、これはみなさんでもきっとすぐできると思いますね。

ナヨ:つい一人で食べている時なんかはスマホを見ながら食べてしまうんですよね。

マドカ:今日はできていないという時は、コーヒーをいただく時にでも、最初の一口だけでもいいからこれを丁寧に味わおう、と思ってやると本当に心が落ち着くのでいろんなところでやっています。

食事を作る時にもできること

ナオ:最後に、もう一言だけこんなことやってみたらいいんじゃないかなということがあれば教えてください。

マドカ:毎日作るのがめんどうだと思う時は、一品だけを丁寧に作る。丁寧に何かを行うというのは、心をWell-beingな状態にもっていってくれるので、いただく時も全部を丁寧に行うのは時間的に無理だと思ったら、この小鉢だけは丁寧に味わって感謝していただこうとか、そんな風にやってみたらいいと思います。

みなさんは、何かやってみてって言われるとしっかりやらなくちゃいけないと思うかもしれません。でもほんのちょっとだけ丁寧にしてみる、違うことをやってみる、味わってみる、とやってみるときっとみなさんの食が新たな刺激と喜びに変わるんじゃないかなと思います。

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私たちの毎日に欠かせない「ごはん」の時間。
特別な何かをしなくても、幸せな気分になれるチャンスが毎日あるなんて最高ですよね!
私も意識して食事をとるようにしたら、友達のありがたさや今いる環境のありがたさにも敏感になってきたように感じます。
以前にマドカさんが、幸せは「なる」ものじゃなくて「気づくもの」とおっしゃっていましたが、まさにそのことを実感します。
これはトレーニングで身につくものならやらない手はないですね。
マドカさん、どうもありがとうございました!

【河原あずささん作のイベント全体のグラレコ】

前野マドカさん

EVOL株式会社代表取締役CEO。
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。IPPA(国際ポジティブ心理学協会)会員。サンフランシスコ大学、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)などを経て現職。システムデザイン・マネジメント学、幸福学の研究者である前野隆司の妻。愛とWell-Beingにあふれた世界を創るための研究と実践を行なっている。

 

レポート/小宮沢奈代

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